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仕分け人がやってきた!(上)

  11月11日、文部科学省関連の補助金の実地視察のために、仕分け人のみなさんが法政大学に来られました。

 

 法政大学は、教育の質向上のために3つのプログラムに資金提供を受けています。私は、そのうちの一つのプログラムで責任者になっているため、仕分け人の人たちに説明する役割を担いました

 

 「蓮舫議員が来るかもしれない」というのはガセネタでしたが、「どうして1位になる必要があるのですか?2位ではダメなんですか?」といった類の質問をたくさんされました。

 

 いま流行の事業仕分けです。期待と不安の中で受け入れましたが、あまりの程度の低さにあきれてしまいました。比喩的に言えば、「企業の取締役が事業所に来て、部下が作った企画書のてにをはに文句をつけていった」という感じです

 

 このブログで、事業仕分けの実態を3回に分けてご報告します。第1回目は、仕分け人である国会議員について、第2回目は民間の仕分け人について、3回目は同行取材できた記者たちについてです。

 

 今回の実地視察には、2名の国会議員と2名の民間仕分け人、内閣府補佐官1名の計5名が来られました。文部科学省からは、局長をはじめとして10名くらいの方々が対応されました。

 

 2名の国会議員は、当選1年目の新人です。二人とも比例区の選出で、国民の代表として税金の使い方をチェックする「使命感」に燃えている感じでした

 

 11日の16時少し前、本学のキャリアセンターに到着されました。約20名のマスコミ関係者が集結し、テレビカメラも5台くらいまわっていました。キャリアセンターは、通常の業務を中断して、対応にあたりました。

 

 私が担当しているプログラムは、学生の就業力を高めるために新たな教育の仕組みを開発するというものです。いきなり、質問が始まりました。

「学生の就業力を高めることは、大学としての本来業務であり、わざわざ補助金をもらって実施するようなことではないのではないか?」

「費用対効果はどれくらいか?何を指標として、効果を測定するのか?」

事前に文科省から知らされていた「よくある質問」にそった内容でした。

 

 お二人の国会議員は、教育についてほとんど知識も経験もないと見受けられました。政府が税金を投入して行う教育がどうあるべきかという見識はまったく感じられず、視察に必要な準備はほとんどしていない感じでした

 

 教育には、短期的な費用対効果の議論はなじみません。「教育は国家百年の計」と言われるように、目先の結果ではなく、長期の視点で考える必要があります。そのような議論は、まったくありませんでした。

 

 最近の教育予算は、大学の経常経費を広く薄くまかなうような資金援助ではなく、一定金額を競争資金に割り当て、先進的な取り組みをする大学に優先的に配分するようになっています。この仕組みは、自民党政権時代にできました。民主党は、自民党がつくった仕組みの良し悪しを客観的に判断するのではなく、「すべて悪い」と判断して、切り捨てようとしているように見えました

 

 「教育についてよくわからないので教えてほしい」という率直な態度で来られれば、私も教師ですから、できるだけ多くのことをお話ししたと思います。でも、残念ながら、国会議員たちの聴く態度はできていませんでした。しかも、約束した1時間半を1時間以上延長して、枝葉末節の質問が続きました。

 

 こんなことをしていたら、民主党への信頼はますます落ちていくな、というのが正直な感想でした

 

 次回は、民間仕分け人のお粗末さについてご報告します。

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