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仕分け人がやってきた(下)

 仕分けの実地視察には、たくさんの報道陣がついてきていました。テレビカメラが5台くらいまわっていました。

 その他に、記者もたくさん来られました。新聞だけではなく、フリーのライターのような方もおられたと思います。彼らの質に低さにあきれてしまいましたsurprise

 

 今回の仕分けの対象となった「就業力育成支援事業」を実施するにあたり、法政大学は就業力を3つの柱でとらえようとしています。文書作成力、情報収集・分析・発信力、状況判断・行動力です。

 

 学生たちに次のように教えています。「インターネットには、どうでもいい情報しか載っていない。本当に大切な情報は人の中にある。そのような情報をもらうには、その人と信頼関係を結ぶことが必要になる。この人になら話してもいいか、と思ってもらわない限り、本当に重要な情報を収集することはできない。」

 

 今回、取材に来ていた記者たちは、私との間に信頼関係を結ぶことにことごとく失敗していました。こんな状態では、いい情報がとれるはずがありません。「この程度の人たちが記事を書いているから、新聞などのマスメディアが流す情報の質が良くならないのだなぁ」と思いましたdown

 

 記者たちは、本当にものを知りませんでした。取材に来るときには、ある程度勉強しておくのが礼儀だと思いますが、事前の準備なしに仕分け人たちについてきていたのは明白でした。

 

 質問の内容を見れば、その人がその問題についてどの程度よく考えているのかわかります。今回の記者たちの無知と準備不足は、目を覆うばかりでした。しかも、質問のしかたや態度が無礼きわまりないものでした。私は、常に笑顔を絶やさず、穏やかに対応しましたが、「こんな人たちには絶対に本心を明かすものか」と思っていました。情報収集の基礎である信頼関係がまったくない中で、質疑応答がかわされましたangry

 

 記者たちの質問の中で最もがっかりしたのは、「国の補助金を受けて実施するよりも、法政大学が独自に行って新しいプログラムを生み出せば、それで特許を取って他大学に売ればいいじゃないですか」というものでした。「志が低い」のひと言に尽きますannoy

 

 「私たちは、日本の大学教育の水準を上げたいという思いでやっています。社会のために役に立つことをするのが大学の使命だと考えています。」この言葉を何度繰り返しても、彼らには通じませんでした。最後には、悪しき市場原理におかされた記者たちがあわれに見えてきました。

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 仕分けの実地視察は、何の達成感もなく終わりました。そして、11月18日の行政刷新会議で、文部科学省の就業力育成支援事業は「廃止」という裁定が出ました。しかし、この決定を甘んじて受けるつもりはありません。世の中に必要なものには、税金を使う必要があると考えるからです。

 

 廃止決定後の動きについて、「番外編」でご報告しますwink

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