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127 インターンシップのあり方

新しい指針の策定
 
 
 2013年8月9日、文部科学省は、「インターンシップの普及及び質的充実のための推進方策について意見のとりまとめ」を発表した。1997年に、当時の文部省、通商産業省、労働省が共同でまとめた「インターンシップの推進に当たっての基本的な考え方」を時代に合わせて改訂したものである。この16年間、インターンシップは、大学教育の中で徐々に存在感を増してきている。しかし、インターンシップへの参加者は、決して多くない。
 
 
 
インターンシップを広くとらえる
 
 
 文科省が2013年1~2月に実施した調査「大学等における平成23年度のインターンシップ実施状況について」によると、単位認定されるインターンシップを行っている大学は70.5%(大学数544校)であるが、インターンシップを体験した学生の割合は2.2%(学生数62,561人)であった。これに、単位認定されないけれども大学として組織的に対応しているインターンシップに参加した学生を加えると1ポイント上がって3.3%になる。2007年の前回調査に比べると増えてはいるものの、依然として低い水準である。
 
 今回の調査では、従来、インターンシップとして集計されていないものの、特定の資格取得を目的として実施する教育実習、医療実習、看護実習等の参加者数を調べている。これらの活動は、インターンシップの定義に合致するものであり、冒頭の「意見の取りまとめ」を検討した委員会において、インターンシップとして取り扱うのがふさわしいと判断されたためである。その結果は、85.9%(大学数663校)の大学が実施し、9.6%(学生数273,838人)の学生が参加していることが確認された。この数字と通常のインターンシップ参加者を合計すると、12.9%の学生が参加したことになる。これをさらに高めようというのが文科省の方針である。
 
 
 
インターンシップと大学での学びをどう結びつけるか
 
 
 「意見の取りまとめ」は、その最初の部分で、「インターンシップは、大学における学修と社会での経験を結びつけることで、学生の大学における学修の深化や新たな学習意欲の喚起につながる」と述べている。実際に働くことによって、自分自身の至らなさを実感し、「もっと勉強しなければダメだ」と考え、学業に邁進するきっかけになることが、インターンシップ本来の目的である。
 
 自分がいかにものを知らないか、自分の能力がいかに未熟かを思い知らされる場がインターンシップであるべきだが、多くの企業は、自社に関する学生のイメージを悪くしたくないので、学生を「お客さん」として扱い、いい思いを持って帰らせようとしている。若年層を鍛える一手段としてインターンシップを位置づけ、どのような体験をさせることが有効かについて、大学と企業が真剣に討議し実行することこそが、真の意味での産学連携になると言えよう。
 
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