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135 時間効率と試行錯誤

 長時間労働を是正するには、時間効率を高めて仕事をすることが必要だと言われます。確かにそうです。ダラダラ仕事をするのではなく、集中して仕事をしたほうが良いに決まっています。では、どうすれば時間効率を高められるでしょうか。いちばんいいのは、その仕事の進め方を知っている人に手順を聞いて、その通りに実行することです。無駄なくゴールに到達できます。「時間効率を高めろ!」と言われた若手は、上司や先輩に最適な方法を教えてほしいと考え、指示されるのを待つことになります。

 

 

 時間効率を高めるために取る行動は、人材育成の観点から見ると、あまり良いことではありません。人は試行錯誤を通して育つからです。自分の頭で考えて実行し、うまくいかなかったらその原因を推定し、次の手を考えて実行する―この繰り返しを通して、人は多くのことを学びます。試行錯誤には、行ったり戻ったりがあるので、当然、時間効率は悪くなります。

 

 さて、管理職として部下をどう指導すればいいのでしょうか。「部下に試行錯誤させるのは確かに大事だけれど、期日までに業務を終わらせることは、当面の課題として、もっと大事だ。やはり、今は時間効率を重視しよう。」仕事が立て込んでいると、普通の管理職ならこう考えます。部下に仕事の手順を細かく示して、できるだけムダのない進め方を求めます。

 

 仕事が多い状態が続くと、部下は上司から指示されることに慣れてしまい、自分で考えて動くことをしなくなります。自分の頭で考えることには、おもしろさがあり、ワクワク感があるのですが、それを忘れてしまいます。私たちの脳は、筋肉と一緒で、使わないと衰えていきます。衰えるというよりも、眠った状態になってしまいます。しかし、適度な刺激を受けると、再び目を覚まし、活動を始めます。

 

 管理職の役割は、部下の脳の眠っている部分を目覚めさせ、考えて実行することの快感を思い出させてやることです。そのための有効な方法は、職場でのブレーンストーミングです。ブレーンストーミングとは、あるテーマについて、何でもいいから思いついたことを出し合うという手法です。ルールは2つ。他人の意見を論評しないことと、恥ずかしがらずに何でも出すことです。週に1回くらいの割合で1時間程度実施すると、考える脳が活性化してきます。

 

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