最低気温-10℃でも普通に生活しているという事実

24日に日本を発って、クロアチアに来ました。クリスマスも無事に終わり、新年までの静かな時間が過ぎていますxmas

 

昨日28日のザグレブの最低気温は、マイナス10℃でした。快晴で放射冷却のために、気温が下がりました。マイナス10℃というのは、確かに寒いです。しかし、人々の生活は普通に営まれています。それは、この気温がこの地域にとっては「普通」だからですsnow

 

「今冬のヨーロッパは寒波でたいへん」というのが大半の日本人の感覚だと思います。

当然ですね。空港で足止めされた人たちの映像があれだけ繰り返し放送されれば、ヨーロッパ中が寒波でマヒしているように思ってしまいますtv

 

でも、現実は違います。寒波でたいへんなところは確かにありますが、それは一部の地域であって、他の地域は普通に生活をしています。一部地域に関する報道を全体のことだと思わせてしまうのがテレビの怖いところですconfident

 

ロンドンやパリは、ふだん雪の降らないところです。大西洋岸を流れる暖流の影響で、冬場でも気温があまり下がりません。でも、今年は偏西風が大きく蛇行し、北極の寒気が西ヨーロッパ地域に流れ込んだのです。ふだん雪の降らない地域に雪が降ったのですから、交通がマヒするのは目に見えています。ちょうど東京で雪が1㎝積もると交通機関が動かなくなるのに似ていますsnow

 

今回は、ヨーロッパで最も発着回数の多い2つの空港(ロンドンのヒースローとパリのシャルル・ド・ゴール)が寒波の直撃を受けたため、影響が大きくなってしまいました。もともと寒い地域にあるウィーンやベルリン、クロアチアのザグレブなどは、何の問題もなく飛行機の発着が行われていますairplane

 

こちらでの報道をみていると、ここしばらく暖冬傾向が続いていたので冬の対策を怠っていたことが混乱を大きくしたようです。地球の気候は私たちの一生よりもはるかに長い周期で変動しています。人知のおよばないことがまだまだたくさんあることを思い知らされたのが今冬の寒波だと思います。何事にも謙虚でなければいけませんねthink

投稿者プロフィール

藤村 博之
法政大学大学院 イノベーション・マネジメント研究科 教授
法政大学大学院 職業能力開発研究所 代表
NPO法人 人材育成ネットワーク推進機構 理事長
詳細:藤村博之のプロフィール